培養システム

シャボンの単独行動についてPEVO星のスポットは黙認し続けた。
そのわけは、
もしそれが「未成熟」でありやがて「完全体」に進化するのであれば、
その事実がこの星の運命に関わることであり、
星に同化し始めたワンドムーバとシャボンは、
この星あるいはこの星のスポットの摂理により、答えに到達するはずであるから。

長い年月を経たのち、シャボンはミルテス反応の最も濃い場所をつきとめた。
その場所はあながちPEVO星と無関係とは言えない場所だった。
そこには、まるでスポットの誕生を祝福するための祭壇とも、
スポットの成長を育む母のごときゆりかごとも解釈できるシステムが存在した。
システムを守る厳重な警備網をかいくぐり確認した結果、
スポットは「未成熟」であり、順調に進化すれば「完全体」になりうるものであった。

シャボンはそのときから、テラヴスに同化しつつ未成熟スポットを見守り続けることになった。

未成熟スポットは徐々に進化を続けた。
その進化の傾向は間違いなく完全なるスポットへと続いていると。。。
シャボンは信じて疑わなかった。

シャボンは通常のPEVO星人に比べ、全ての能力において勝っている。
そのシャボンによるテラヴスへの同化が最終レベルに達しようとしていたころだった。
培養システム周辺をうろつき始めてから常に穏やかな陽性反応を示していたタイムスコープシステムが、突然けたたましくアラームを鳴らしだした。
近い将来、培養システムは機能を停止すると。

<シャボンの失踪

逃走>